外出時の帽子は必需品です。ハゲ隠しと同時に紫外線対策です。私のように頭皮が髪の毛で守られていない人は、帽子無しで外に出たら紫外線が頭皮を直撃し致命傷になりかねません。たとえ曇りや雨の場合でも日中は紫外線がゼロになることはないので、予防のために必ず被るようにしています。
一昔前の帽子と言えばベースボールキャップが定番でしたが、最近は様々な種類があり、ベレー帽やニット帽、ヘアバンドなど、どちらかというとヘアアクセサリーのようなファッションアイテムとしての存在が大きくなってきたように感じます。
そして、それに合わせるように帽子のマナーも徐々に変わってきたように思います。昔は「室内では帽子を脱ぐのがマナー」ということが常識でした。そもそも日本に初めて帽子が輸入されたのは明治時代ですが、当時の世界では室内で帽子を脱ぐのが紳士のマナーとされており、それに倣って日本でも同様のマナーが浸透していったと言われています。脱帽・・・相手に対し敬意や感服を表明すること、という言葉からもマナーの表れだと理解できると思います(高校球児がデッドボールをした際に帽子を脱ぐ姿が印象的です)。しかし、時代とともに多様化し、室内で帽子を被ることはマナー違反でないと認識されることも多くなってきました。実際にファッションとして室内で帽子を被っている人も多く、テレビなどでも帽子を被ったまま食レポしている場面をよく見かけます。
脱いだ方が良い場所と脱がなくても大丈夫な場所の線引きは難しいですが、一般的には冠婚葬祭や格式のある場所、例えば高級ホテルや高級レストランなどは脱いだ方が良いと思います。また、職場の上司や目上の人と同席する場合、特に高齢の人はマナー違反だと感じる人が多いと思うので、脱いだ方が無難です。逆に脱がなくても大丈夫な場所としては、スーパーやショッピングモール、コンビニ、電車などでは被っていてもマナー違反に見られることは少ないと思います。
結局、マナー違反かどうかは自分ではなく相手が感じることなので、そのような相手がいる状況に応じて対応するのが望ましいと思います。
ということで前置きが長くなりましたが、私の場合どうしているかというと、冠婚葬祭はもちろん、知人の家にお邪魔した時や医療機関、会合などでは帽子を脱ぎます。逆にコンビニや居酒屋、電車などでは被ったままですが、一つ判断に迷う場所があります。それはファミレスです。自分一人で利用するなら被ったままでも全く気になりません。問題は子供を連れて行った時です。
子供には食事をする時は帽子を脱ぐよう言いたいのですが、心情的にはなかなか言いにくいのです。いくらマナーが多様化しているといっても、まずはしっかりとマナーを学んでほしいと思う気持ちがある一方で、子供に帽子を脱ぐように言う以上は自分も脱がなくてはなりません。でも、多くの人の前でわざわざハゲをさらすようなものですから、内心私は脱ぎたくありません。葛藤です。
最終的には私の葛藤など意に介さず、妻から一喝されてしぶしぶ脱ぐことになるのですが・・・