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ハゲッチョと呼ばれて

 まだまだコロナ禍での生活が続いていますが、最近は自粛ムードも徐々に緩和されて、週末は人出も多くなってきたように見受けられます。

 先日、家族でショッピングモールを訪れたのですが、お昼時になるとフードコートは多くのお客さんで賑わっていて、空席を探してコート内を巡回している人もいました。こういう時、我が家では2チームに分かれて行動します。1チームは料理の購入、もう1チームは席の確保です。財布は妻が握っているので私は席の確保チームで空いている席を探すのですが、端っこの方に空いているテーブルを見つけて座って待っているとしばらくして妻と娘が料理をもってやってきました。そして、料理をもってきた娘がニコニコしながらこう言いました。

「お父さんはハゲッチョだから目立ってすぐ見つけられるね。うふふふふ~」

 どうやら父がハゲていること自体は嫌ではないようだ。笑ってくれているうちが華というか、これから思春期を迎えてどうなることやら・・・

日本に頭髪の未来を重ねる

 現在の日本では急速な少子化と高齢化が同時に進んでいます。主たる要因としては、出生率の低下と平均寿命の伸長ですが、それに合わせて人口減少が問題となっています。

 日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少傾向が続いており、2060年には8,674万人まで減少するとの予測が出ています。そのため様々な少子化対策が行われていますが、2019年の合計特殊出生率(1人の女性が一生の間に生む子供の数)は1.36で、4年連続で低下、出生数は86万5234人と、過去最少を記録しました。逆に死亡数は増加して138万1098人となり、出生数と死亡数の差である自然増減数は、51万5864人の減少と依然として緩やかな減少が続いています。

 今の日本の状態と自分の頭髪の状態がシンクロし憂鬱になります。出生数(生える毛)よりも死亡数(抜ける毛)が増加すれば人口(頭髪)は減ります。それを食い止めるために様々な少子化対策(育毛対策)を実施しているものの目に見える効果は得られず、今後の見通しについても緩やかな減少傾向に歯止めがかからない、といった状況でしょうか。

 爆発的な増加は望まないものの、現状維持をより長く続くよう、今の状態を自分が納得できる年齢までキープできるよう努力したいですね。40代ではまだまだ諦めたくはないですが、20年後の60代になったころ、はたして髪が惜しいと思うかどうか、そのくらいの年齢まで頑張りたいと思います。

帽子を脱げとは言いづらい

 外出時の帽子は必需品です。ハゲ隠しと同時に紫外線対策です。私のように頭皮が髪の毛で守られていない人は、帽子無しで外に出たら紫外線が頭皮を直撃し致命傷になりかねません。たとえ曇りや雨の場合でも日中は紫外線がゼロになることはないので、予防のために必ず被るようにしています。

 一昔前の帽子と言えばベースボールキャップが定番でしたが、最近は様々な種類があり、ベレー帽やニット帽、ヘアバンドなど、どちらかというとヘアアクセサリーのようなファッションアイテムとしての存在が大きくなってきたように感じます。

 そして、それに合わせるように帽子のマナーも徐々に変わってきたように思います。昔は「室内では帽子を脱ぐのがマナー」ということが常識でした。そもそも日本に初めて帽子が輸入されたのは明治時代ですが、当時の世界では室内で帽子を脱ぐのが紳士のマナーとされており、それに倣って日本でも同様のマナーが浸透していったと言われています。脱帽・・・相手に対し敬意や感服を表明すること、という言葉からもマナーの表れだと理解できると思います(高校球児がデッドボールをした際に帽子を脱ぐ姿が印象的です)。しかし、時代とともに多様化し、室内で帽子を被ることはマナー違反でないと認識されることも多くなってきました。実際にファッションとして室内で帽子を被っている人も多く、テレビなどでも帽子を被ったまま食レポしている場面をよく見かけます。

 脱いだ方が良い場所と脱がなくても大丈夫な場所の線引きは難しいですが、一般的には冠婚葬祭や格式のある場所、例えば高級ホテルや高級レストランなどは脱いだ方が良いと思います。また、職場の上司や目上の人と同席する場合、特に高齢の人はマナー違反だと感じる人が多いと思うので、脱いだ方が無難です。逆に脱がなくても大丈夫な場所としては、スーパーやショッピングモール、コンビニ、電車などでは被っていてもマナー違反に見られることは少ないと思います。

 結局、マナー違反かどうかは自分ではなく相手が感じることなので、そのような相手がいる状況に応じて対応するのが望ましいと思います。

 ということで前置きが長くなりましたが、私の場合どうしているかというと、冠婚葬祭はもちろん、知人の家にお邪魔した時や医療機関、会合などでは帽子を脱ぎます。逆にコンビニや居酒屋、電車などでは被ったままですが、一つ判断に迷う場所があります。それはファミレスです。自分一人で利用するなら被ったままでも全く気になりません。問題は子供を連れて行った時です。

 子供には食事をする時は帽子を脱ぐよう言いたいのですが、心情的にはなかなか言いにくいのです。いくらマナーが多様化しているといっても、まずはしっかりとマナーを学んでほしいと思う気持ちがある一方で、子供に帽子を脱ぐように言う以上は自分も脱がなくてはなりません。でも、多くの人の前でわざわざハゲをさらすようなものですから、内心私は脱ぎたくありません。葛藤です。

 最終的には私の葛藤など意に介さず、妻から一喝されてしぶしぶ脱ぐことになるのですが・・・